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初めてでも大丈夫『中小企業の面接官の手順とやり方』

中小企業の経営者や採用担当者は面接をする時に

勘と経験に頼っているという方も少なくないと思います。

 

でも面接のやり方ひとつで応募者が貴社のファンになってくれたり

逆に貴社に否定的になる場合も考えられますので

この機会に是非1から見直すことをオススメします。

 

 

この記事はこんな方に是非読んで頂きたいです。

 

 

☑はじめて面接官をやることになった方

☑久しぶりに面接官をすることになった方

☑面接官について学び直したい方

☑社員に面接官のスキルを学ばせたい立場の方

☑勘と経験で面接をしてきた方

 

 

面接官の心構え、あるべき態度、座り方、やり方の手順、質問の仕方、合否判定に至るまで解説しました。この記事を参考に面接を実施することはもちろん、自社の面接官の教育、共通の認識事項としてご活用ください。。貴社の採用に少しでもお役に立てば幸いです。

 

【手順1】面接官の心構え

面接官だからきりっとしなければ

面接官だから少し上から目線くらいで良いのでは

そんな風に思うかもしれません。でも・・・

 

リラックした自然な姿で応募者に接するのが良いですね。応募者の気持ちになればあなたらしく自然な姿でいてくれた方が自分のことを話しやすいはずです。

心構えをもう少し踏み込んで考えた時に

「面接とはどのような場」なのでしょうか?

 

私は面接とは以下のような場であると考えています。

 

・企業が応募者を選ぶ場であり応募者が企業を選ぶ場

・応募者自身が自分を十分に伝えられた実感が持てる場

・公平公正に評価されたという印象を応募者に与える場

 

面接とは企業側が応募者を評価するだけでなく

応募者にとっても企業を評価するな場であることも忘れないで面接をしましょう。

 

そのように考えてみると面接官が面接するにあたって

必要な心構えは自ずと決まってきますね。

 

 

・応募者に敬意を払い、例え学生であっても個人を尊重する

・応募者の価値観、経験、人格を否定しない

・質問をする際は詰問にならないように注意する

・帰り際も誠意を持って見送る

 

 

応募者に敬意を払い「今日は当社の面接に来ていただいて感謝します」

という気持ちをもって接しましょう。

 

【手順2】面接官としてやってはいけない態度

面接から帰って来た応募者に面接の様子を聞いてみると

企業側が驚くような対応をしていた話を良く耳にします。

具体的に好ましくない態度をまとめてみました。

 

 

1.あくび、居眠り

2.腕組み

3.背もたれに持たれて座る

4.自分ばかり喋る

5.話を否定する

6.他社を悪く言う

7.適当な返答をする

8.しかめっ面

9.目を合わせない

10.パソコンしか見ていない

 

 

代表例を10個挙げましたが応募者に敬意を払っていればどれも回避できる行為です。

 

このような些細な心構えが応募者との関係を大きく変化させます。

つまり上記のような態度を取れば貴社への印象は悪くなり、

逆に敬意を払った態度で面接出来れば貴社への好感度はグッと上がります。

 

その結果選考途中での辞退は減少し第1志望を他社から乗り換えてくれる可能性もあるのです。

中には文句を言いたくなる応募者がいることも理解出来ます。

しかし上記10項目は面接官としては絶対にやってはいけない態度であると覚えておきましょう。

 

【手順3】事前準備

事前準備にも色々ありますが少なくとも以下の3つは抑えておきましょう。

 

 

ー1.面接に来る応募者の履歴書に目を通しておく

 

見ておくポイントは「転職の回数」と「ブランク」です。

今の時代転職は当たり前です。転職回数が多くてもしっかりした理由や意図があれば良いのですが

「好き嫌い」や「不満」ばかりで転職を繰り返しているような応募者は要注意です。

 

また仕事をしていない期間「ブランク」についても同様です。

ただし「ブランク」については応募者にとって「言いたくない」出来事があるケースも考えられるので

必要以上に追求しないように注意を払いましょう。

 

 

ー2.面接会場の設営

 

応募者がリラックスして話せることを優先し場所を選びましょう。

外部の会場が必要であればそれも一つの手段です。

 

集団面接と個人面接で異なりますが座席の位置は面接官と応募者の距離は近い方が良いです。

もし斜め45度くらいの座席設定が可能であれば検討しましょう。

応募者の年齢が若ければ若いほど距離を縮めるのに効果的な方法です。

 

 

ー3.面接時間の確認

 

面接の会場に面接官が遅刻をすることが内容十分に気を付けましょう。

自社が会場である場合は少なくとも10分前には、

別の場所が会場である場合は30分前には入るようにしましょう。

 

万が一、面接官が遅刻するようなことがあれば貴社の評判は大きく下がってしまいます。

 

【手順4】お出迎え

応募者が面接に来ることを社員に共有出来ると望ましいです。

現場仕事が多い会社の場合は面接の時間に社員が出払っていることもあるので難しいこともありますが

『出迎えは全社一体で』出来ると応募者の印象はかなり良くなります。

 

面接官はもちろん社員全員が柔らかい笑顔で応募者に挨拶しましょう。

応募者が学生や若年者であれば特にそうですが緊張し身構えて面接にやってきます。

出来るだけリラックスできるように軽く言葉をかけて出迎えましょう。

 

<声かけの例>

「今日は遠いところわざわざありがとうございます」

「雨は大丈夫でしたか?」

「暑くなりましたね」など。

 

 

(遅刻者の対応)

 

遅刻した応募者の扱いについても事前にルールを決めておくとスムーズに進みます。面接開始時刻から5分すぎた場合は再予約をしてもらうなど、予めルールを決めておくと良いでしょう。社内に受付担当がいて機能する場合は受付の担当者にも遅刻のルールを伝えておき連絡があった場合に対応してもらえるように準備しておきましょう。

 

【手順5】面接の導入

まずはしっかり自己紹介をしてからスタートします。

 

(自己紹介)

「〇〇部の〇〇です。今日はよろしくお願いします」と、しっかり名乗りましょう。

名刺については渡しても渡さなくてもどちらかでも良いでしょう。笑顔を忘れずに挨拶しましょう。

「遠方からお越しいただき」「お忙しいにも関わらず」など配慮の言葉をかけると応募者もリラックス出来ます。

 

(導入)

いきなり質問から入るよりも場を和ますことを心がけましょう。

例えば「場所はすぐにわかりましたか?」「ここまでどのくらい時間がかかりましたか?」

など雑談をしてみましょう。天気の話題や時事ネタでも構いません。

 

(飲み物を出す)

お茶を出すとリラックスして面接が進む効果が期待できます。

応募者が遠慮せず飲めるように配慮しましょう。

 

【手順6】質問の仕方

特に面接官初心者の方は応募者にどのような質問をしたら良いか悩むのではないでしょうか?

少し難しいスキルも含まれますが1つでも出来るように意識してみましょう。

 

 

(質問時に心掛けたいこと)

・面接官側も柔らかい表情を忘れずに質問をしてゆきます

・答えてもらった質問に対してしっかり反応(リアクション)をします

・笑顔で接しうなづきや相槌を打って話を聴きます

・応募者の話のペースやトーンに合わせて会話します

・話の内容を要約して相手に返します

 

(オープンクエスチョンをする)

・質問する時はオープンクエスチョンで質問しましょう

・オープンクエスチョンとは質問に対し答えが決まっていない質問のことを言います

「なぜやろうと思ったのですか?」

「どんな工夫があったのですか?」

「具体的にはどのような内容ですか?」

など、本人の考えで答えられるような質問をしましょう。

 

(質問の時、避けたい聴き方)

・イエスかノーで答える、あるいは答えが一つしかない質問(クローズドクエスチョン)は出来るだけ避けましょう

・詰問にならないように注意しましょう(詰問とは返事を迫って問い立てること。自分にそういつもりがなくても相手にそういう印象を与えることがあります)

・応募者の過去を掘り下げることは必要なことです。ただ話したくない過去を持っている応募者もいます。あまり執拗に「なぜ」「どうして」と聞きすぎると逆効果になることがあるので注意しましょう

 

(沈黙を待つ)

 

オープンクエスチョンは答えが決まっていない分、相手が質問に答えるまでに時間がかかる傾向があります。応募者が答えを整理するまで辛抱して待ちましょう。

 

【手順7】締めくくりとお見送り

(合否の連絡について)

面接官の質問が終了したら「何か質問はありますか?」と尋ねます。質問が終了したら「では、これで今日の面接は終了します。お疲れ様でした」と言って終了します。終了前に合否の連絡方法と連絡予定期間を伝えましょう。

 

例えば「合否に関わらずメールで1週間以内にご連絡します」という具合です。応募者は受けた面接の結果について気が気でない状況で待つと思います。合否の連絡はメールなのか電話なのか連絡するのはいつなのか必ず伝えましょう。

 

ちなみに1週間以上待たせることは決して得策ではありません出来るだけ早く結論を伝えることをオススメします。

 

(お見送り)

終了後は玄関までしっかり見送りましょう。面接の内容がどうであれ柔らかい笑顔を最後まで忘れてはいけません。別れ際の印象はしっかり焼付くものです。応募者が気持ち良く退社出来る様最後まで気を抜かず対応しましょう。

 

 

仮に面接が時間をオーバーする場合は必ず応募者本人に確認しましょう。もちろんオーバーしないことが原則です。応募者は立場上「このあと予定がある」とは言いにくい立場にあることを十分配慮しましょう。

 

【手順8】評価と報告

(評価と報告は根拠を持って行う)

面接での応募者の評価と上司への報告は応募者の経験を根拠にするとよいでしょう。そのために面接では応募者の事実と経験に焦点を当てます。事実とは面接官であるあなたが見た応募者の見た目も事実になります

 

【例】服装が乱れていた。髭が伸びていた。笑顔が無かった、言葉遣いが〇〇だった、など

応募者の過去の経験をしっかりきいておけば事実に基づいた合否の判断が出来ますし全社的に納得のある合否判定が出来るのです。

 

応募者の合否判定に迷う場合は必ず複数人で打合せをして判定しましょう。人が人を判断するのですから必ず「主観」や「偏見」が入ります。応募者が貴社にとって望ましい人物かどうか機会損失を少なくするためにも複数人での合否判定をオススメします。

 

ここでオススメしたいのは事前に全社的に『面接評価表』を作成しておくことです。具体的な面接評価表の作成の仕方やサンプルについては弊社の「完全無料!オンライン個別相談」にてお伝えしています。是非ご参加ください。

 

さらに言うと『面接評価表』を作成する以前に求める人物像を言語化するなど会社として出来ることやるべきことは沢山あります。このような事前準備の方法を含めて「採用の仕組みづくり」と弊社では呼んでいます。もし「中小企業でも出来る採用の仕組みづくり」にご興味があれば是非「完全無料!オンライン個別相談」にお気軽にご参加ください。

 

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【まとめ】

私は中小企業の採用についてご支援する時に面接のやり方については

かなり細かいアドバイスをしています。

 

細か過ぎると思われたかもしれませんが人材獲得の競争がここまで激しくなった時代において

間違いなく時代に求められることですし出来る出来ないではなく、

やるかやらないかで貴社の評価は必ず変わりますので是非取り入れてほしいと思います。